小児科医からこれだけは言わせて

写真が趣味の小児科医が小児臨床の現場のことやカメラのことを記載していく

医療情報に関してのブログを開設してみたら、Google検索での医療情報が特別扱いされていることに気付いた話

軽い気持ちで始めたブログ 小児科医となってからまだ3年と少ししか経っていない、新人にわずかに毛が生えたようなキャリアですが、小児科一般臨床について、良い師のもと、勉強させていただいています。自分の学んできたこと、経験してきたこと、疑問に感じ…

風疹の予防接種を受けて、これから生まれてくる赤ちゃんを守ろう。

はじめに 40歳〜57歳男性の方、もしくはご家族でその年齢の方がいる場合に読んでいただきたい記事です。 今回は風疹に関しての記事です。 風疹とは風疹ウイルスによって生じる感染症で、患者のくしゃみ、咳によって飛び散ったウイルスを吸い込んだりすること…

ここ4年間で日本国内の感染報告数が20倍以上増加した疾患【麻疹(はしか)の症状・検査・治療に関して】

アキラです。 前回記事の続きです。 www.akirano.work 麻疹の臨床症状 麻疹ウイルスは麻疹患者の咳やくしゃみで空気中に飛び散り、空気感染で気道から体内に侵入します。また、麻疹患者の気道分泌物を粘膜に接触させることでも感染が成立します。 感染力は非…

ここ4年間で日本国内の感染報告数が20倍以上増加した疾患【麻疹(はしか)の予防に関して】

こんにちは、アキラです。 恥ずかしながら私は麻疹の患者さんを診療した経験がありません。 私だけではなく、卒後5年目前後の小児科医のほとんどは、麻疹を日常診療で診る機会が殆どなかったと言えると思います。これから増える可能性があるこの疾患に関して…

下痢と嘔吐が辛そう!何を目安に受診すべき?【ノロウイルス】【ロタウイルス】

こんにちは、アキラです。 お久しぶりです。 今回は日本において冬に流行するウイルス性胃腸炎の原因の多くの割合を占めるロタウイルス、ノロウイルスに関して記載していこうと思います。 ロタウイルス、ノロウイルス共に急性胃腸炎をきたします。 まずは急…

インフルエンザの予防についてのまとめ

こんにちは。東京都のホームページから都内のインフルエンザ流行の情報を2週間ごとに確認することができますが、11/8の報告ではまだそれほど流行は見られていません。http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/flu/ 例年の報告では12月に入ってから徐々に患者報告数が…

虐待かもしれない!小児科医が外来で児童虐待を疑ったときにすること【5選】

悲しいことに児童虐待のニュースが絶えません。児童虐待の頻度(児童相談所への報告件数)は毎年上昇傾向にあります。 平成2年からの報告数が厚生労働省のホームページに載っています。平成2年に集計が開始され、その年度は1,101件/年でした。しかし、平成30…

そろそろ流行時期!インフルエンザについてのまとめ [2019/2020シーズン]

こんにちは、小児科医あきらです。 最近はインフルエンザの流行の噂が流れてきています。流行が加速する前に、一度情報を整理していきましょう。 ではよろしくお願いいたします。 感染経路 インフルエンザの感染経路は、飛沫感染及び、接触感染です。 飛沫感…

ライフラインが絶たれているとき、赤ちゃんへの授乳ってどうしたらいいの?

今夏の台風15号、台風19号の被害は甚大なものとなってしまいました。 大雨、洪水に伴う被害に合われた方には、心よりお見舞い申し上げます。 各地の水害状況が連日報道される中で、気になることがありました。 ライフラインが絶たれ、電気もガスもなく、清潔…

危険!生命に危機を与えうるアナフィラキシーについてのまとめ

はじめに アナフィラキシーとは「アレルギーの原因となる、アレルゲンと呼ばれる物質の侵入によって、複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与えうる過剰反応」と定義されます。簡単に言えば「アレルギーの重症例」と知っていただければ…

#インスタ医療団 というハッシュタグについて

正しい情報を発信しようと、Instagramで多くの医師がこのタグつけて情報を発信していますが、中には医師なのかもよくわからない人物が根拠のない情報を流布しています。 InstagramやTwitterでは誰でも好きなタグをつけることができることが大きな問題です。…

こどもが頭を痛がっている 小児の片頭痛についてのまとめ

こんばんは、小児科医あきらです。 頭痛は診断に苦慮する症候の一つです。 痛みは定量的に評価することは難しく、痛がり方も人によって異なります。例えば、本日来院された片頭痛のお子さんは「電動ドリルで頭の内側から穴を開けられるような痛み」と表現し…